68-1 陸海軍軍人ヘノ勅語 今上天皇(第百二十四代)

陸海軍りくかいぐん軍人ぐんじんヘノ勅語ちょくご(第一段)(昭和元年十二月二十八日 官報

【謹譯】ちん祖宗そそう威靈れい萬世ばんせいけい大統たいとうクニのぞミ、ちん股肱ここうタル陸海りくかい軍人ぐんじんク。おもフニ皇祖考こうそこうつと汝等なんじら軍人ぐんじん聖訓せいくんくだたまヒ、皇考こうこうかさネテ聖諭せいゆたまヘリ。汝等なんじら軍人ぐんじん眷々けんけん服膺ふくようシ、匪躬ひきゅうせついたシ、盡忠じんちゅう報國ほうこく偉績いせきテタリ。

【字句謹解】◯祖宗 御代み よみよ天皇を指したてまつる ◯大統 大御位おおみくらいの意 ◯股肱 手足とたのむ ◯皇祖考 崩御ほうぎょましました御祖父ご そ ふのことで、明治天皇を指したてまつる ◯夙ニ 早く ◯聖訓 明治天皇御敎訓ごきょうくんのこと、これは、『陸海軍軍人ニ下シ給ヘル勅諭ちょくゆ』(明治十五年一月四日、法規分類大全)を指す ◯皇考 崩御ほうぎょましましたる御父君おんちちぎみの意で、大正天皇を指したてまつる ◯聖諭 大正天皇御敎諭ごきょうゆのこと、これは『陸海軍人二賜ハリタル勅諭ちょくゆ』(大正元年七月三十一日、官報)を指した ◯眷々服膺 眷々けんけんは深く身にかえりみる、服膺ふくようは常に身につけて實行じっこうすること ◯匪躬ノ節 一身を忘れてきみに奉仕する意、きゅうの意 ◯盡忠報國 ちゅうつくして國恩こくおんに報ずる意。明治・大正期の重要なたたかいによく忠義ちゅうぎを致して我が帝國の地位を高めたこと ◯偉績 偉大な功績。

【大意謹述】ちんは今、御先祖ごせんぞ代々の天皇御神靈ごしんれい手賴た よつて、萬世ばんせいけい皇位こういぐに際し、朕が手足のやうに信賴しんらいする陸海軍の軍人に告げたい。かえりみれば崩御ほうぎょましました御祖父おんそふ明治天皇は早くも明治十五年に汝等なんじら軍人に御敎訓ごきょうくん御言葉おんことばを下され、崩御ほうぎょあられた御父おんちち大正天皇また再び御敎諭ごきょうゆれられて、軍人の精神せいしんを明かにされた。汝等なんじら軍人は深く身をかえりみて軍人としての本質を知り、常に身から離さず實行じっこうし、一身を忘れて奉公ほうこうまことつくし、忠義ちゅうぎに厚く國恩こくおんに報ずべき偉大な功績を建てたのであつた。