読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

10 兵士を薺ふるの勅 文武天皇(第四十二代)

兵士へいしととのふるのみことのり慶雲元年六月 續日本紀

諸國兵士、團別分爲十番、毎番十日敎習武藝必使薺整。令條以外不得雜使。其有關須守者、隨便斟酌令足守備。

【謹譯】諸國しょこく兵士へいし團別だんべつわかれて十ばんとなし、番毎ばんごとに十武藝ぶげい敎習きょうしゅうして、かならひとしくととのへしむべし。令條れいじょう以外いがい雜使ざっしするをず。せきゆうまもりあたものは、便べんしたが斟酌しんしゃくして守備しゅびらしめよ。

【字句謹解】◯團別 一だん々々と一度分けて置き、更に全體ぜんたいを十番に分け、一番は數團すうだんで組織させること ◯令條 武藝ぶげいかんする大寶令たいほうれいの規定 ◯雜使するを得ず 雜用ざつように使用してはならない ◯關を有し 關所せきしょに居る者 ◯便に隨ひ 時と場合との必要におうずること ◯斟酌して 前後の事情をよく考へて。

【大意謹述】諸國からの兵士を一だん々々に分け、全體ぜんたいを十番に編成し、各番交替に十日間づつ一切の武藝ぶげいおしへ、必ず全部を同一の程度によく訓練しなければならない。武藝ぶげい敎習きょうしゅう條令じょうれい以外に、雜用ざつように兵士を使用することを禁ずる。關所せきしょつて現在守備に從事じゅうじしてゐる者は、し兵に不足が出來た場合などに限つて、前後をよくよく考へた上で、之を守備兵に加へるがよい。