34-2 朝堂禮法の制 嵯峨天皇(第五十二代)

朝堂ちょうどう禮法れいほうせい(第二段)(弘仁十年六月 日本紀略

省臺長官初就位者、輔弼已下及所管寮司長官已下皆起。刑部大判事效之。輔弼初就位者、省寮寮司主典已下皆起。判事屬效之。若長官先在座者不起。寮司長官就位者、主典已下不起。但於本司廳起也。

【謹譯】省臺しょうだい長官ちょうかんはじめてくらいもの輔弼ほひつ已下い かおよ所管しょかん寮司長官つかさのかみ已下い かみなつ。刑部ぎょうぶ大判事だいはんじこれならふ。輔弼ほひつはじめてくらいもの省寮しょうりょう寮司主典つかさのさかん已下い かみなつ。判事はんじしょくしてこれならふ。長官ちょうかんさきにあるものごときはたず。寮司長官つかさのかみくらいもの主典さかん已下い かたず。ただほん司廳しちょうおいてはつなり。

【字句謹解】◯省臺 政府の事 ◯輔弼 政治上の輔佐役ほさやく ◯刑部 裁判をつかさどる役人 ◯本司廳 その方面の役所。

【大意謹述】政府の長官が、初めて位に就いた時には、輔佐ほ さ役以下及びその責任範圍はんいにある方面の主事しゅじ・長官以下は全部起立する。刑部ぎょうぶ大判事だいはんじなど司法に關係かんけいある者もまた同樣どうようである。輔佐役の新任の者にたいしては、各省、各寮の役人、主事は全部起立し、判事も自分に關係かんけいがある場合にはそれにしたがふ、先にに就いた長官は立たなくともよろしい。各寮の役人及び長官が新任したとしても、主事以下は起立するの必要はない。ただしこれは朝政ちょうせいを行ふ場所に限るので、平常執務しつむする役所では起立しなければならない。以上の規定はこの告示が發布はっぷされた日から效力こうりょくを生ずるものとする。