大日本詔勅謹解2 道德敎育篇 例言六則

例言六則

一、本書に謹載きんさいした詔勅しょうちょく中、漢文體かんぶんたいのもの及び宣命せんみょうは、これを國譯こくやくした。訓讀くんどくについては調和を旨とし、漢文よみの生硬せいこうへんせず、また和訓わくんのみに偏せぬやう注意したが、淺學せんがく不才ふさいのため、不行屆ふゆきとどきのてんなきをがたい。謹んで御高敎ごこうきょうつ。

二、本書には、【備考】の一欄を設け、現代の人々に詔勅しょうちょく御精神ごせいしんを十分にきわたらせるやう、感想を謹述きんじゅつした。これ又まん一、到らぬところあらば、御宥恕ごゆうじょを仰ぎたい。

三、詔勅中、ぼ同じ內容を含めるものは、すべて〔注意〕の一欄でこれを列擧れっきょし、拜讀はいどくしゃの參考にきょうすることとした。

四、勅語ちょくごは、すべて年代を追うて排列はいれつし、〔註〕及び【備考】の說明によつて、各方面の史的發達はったつを明かにすることにつとめた。

五、本書を編するについて六國史りくこくしその他、諸種の定本を參考とし、妥當だとう正確ならんことを期したが、江湖こうこ諸賢しょけん御垂敎ごすいきょうつところが多い。謹んで御指導を仰ぐ。

六、勅語のうちごく短いものは、段節を分たずに置いたが、少し長いものは解釋上かいしゃくじょう讀者どくしゃ諸氏しょしの便宜を計り、段節を分つ事とした。このてん、『思想社會篇』と少しく體裁ていさいことにしたところがある。これをりょうせられたい。