大日本詔勅謹解4 神祇佛敎篇

46-1 國難の平定を祈るの宣命 伏見天皇(第九十二代)

國難こくなんの平定へいていを祈いのるの宣命せんみょう(第一段)(正德六年七月 公卿勅使參宮次第) 天皇我詔旨度、掛畏岐伊勢乃度會乃五十鈴河上乃下都石根仁大宮柱廣敷立氐、高天原爾千木高知氐稱辭定奉留、天照坐須皇大神乃廣前爾、恐美恐美毛申賜者久…

45-3 飢饉につき奉幣の宣命 近衞天皇(第七十六代)

飢饉ききんにつき奉幣ほうへいの宣命せんみょう(第三段)(仁平元年四月 本朝世紀) 大神、此狀遠平久安久聞⻝天、天皇朝廷遠、寶位無動久常磐堅磐仁、夜守日守仁護幸給比天、天下爾曾天無水旱之煩久、海內悉誇農桑之業良牟。國富俗豐爾之天、無爲有截乃御…

45-2 飢饉につき奉幣の宣命 近衞天皇(第七十六代)

飢饉ききんにつき奉幣ほうへいの宣命せんみょう(第二段)(仁平元年四月 本朝世紀) 其旨遠聞驚支、殊歎太坐古止無限志。偏是朕加菲德爾依、民乃菜色有加止、慙懼之至、寤寐仁不休、掛畏幾大神、鎭護乃誓不誤志天、豐饒乃世爾早成給倍止所念行氐奈牟。故是…

45-1 飢饉につき奉幣の宣命 近衞天皇(第七十六代)

飢饉ききんにつき奉幣ほうへいの宣命せんみょう(第一段)(仁平元年四月 本朝世紀) 天皇我詔旨止、掛畏支某大神乃廣前仁恐美恐ミ毛申給波久止申久、國波以養民天爲寶之、君波以施仁天爲本須。因茲古之明王毛仰神鑒天、偏祈治世之術幾。況年末之少子非冥德…

44-6 神人衆徒等の濫行停止の宣命 鳥羽天皇(第六十三代)

神人しんじん衆徒しゅうと等らの濫行らんぎょう停止ていしの宣命せんみょう(第六段)(天永四年四月 石淸水文書) 大菩薩、此狀乎平久安久聞之氐、神人乃濫行乎永停免、禪侶乃惡事乎忽罷天、社壇惟靜之天、蒸嘗乃禮永欽美、精舍彌平之氐、顯密乃學中興之氐…

44-5 神人衆徒等の濫行停止の宣命 鳥羽天皇(第七十四代)

神人しんじん衆徒しゅうと等らの濫行らんぎょう停止ていしの宣命せんみょう(第五段)(天永四年四月 石淸水文書) 方今興福延曆等乃兩所、互成訴訟天、趣渉縱横禮利。無物禁止久不奈皇憲ス。各施威猛之天、只企戰鬪津。除此灾蘖氐、無爲無事氐、令護幸給波…

44-4 神人衆徒等の濫行停止の宣命 鳥羽天皇(第七十四代)

神人しんじん衆徒しゅうと等らの濫行らんぎょう停止ていしの宣命せんみょう(第四段)(天永四年四月 石淸水文書) 自今以後波、祭詞乃式日乃外仁波、神輿越不可奉動ズ。又神境乎不得奉出之。不由此旨之氐、非常乃輩良有天、縱雖奉動毛、神ハ不享非禮禮波、…

44-3 神人衆徒等の濫行停止の宣命 鳥羽天皇(第七十四代)

神人しんじん衆徒しゅうと等らの濫行らんぎょう停止ていしの宣命せんみょう(第三段)(天永四年四月 石淸水文書) 夫禮神明波保護朝廷之、鎭守敎行多末布越爲垂跡之本誓爪、就中仁我朝波神道祐基ケル國、釋家留跡多ル地奈利。神威波依皇威氐施威之、神明波…

44-2 神人衆徒等の濫行停止の宣命 鳥羽天皇(第七十四代)

神人しんじん衆徒しゅうと等らの濫行らんぎょう停止ていしの宣命せんみょう(第二段)(天永四年四月 石淸水文書) 啻人民乎非滅亡乃美、兼天波同侶同伴毛鎭仁成合戰須。抛學氐横刀兵部、脫方袍天被申冑多利。梵宇越燒失之房舍越破斫ス。携弓箭天左右乃友止…

44-1 神人衆徒等の濫行停止の宣命 鳥羽天皇(第七十四代)

神人しんじん衆徒しゅうと等らの濫行らんぎょう停止ていしの宣命せんみょう(第一段)(天永四年四月 石淸水文書) 天皇我詔旨止、掛畏支石淸水爾御坐世留八幡大菩薩乃廣前爾恐美恐美毛申給波久止申久。誤天以庸昧氐、濫久受皇圖多利。日愼之裏仁年序漸移多…

43-3 石淸水八幡宮に奉幣の宣命 朱雀天皇(第六十一代)

石淸水いわしみず八幡宮はちまんぐうに奉幣ほうへいの宣命せんみょう(第三段)(天慶四年八月 本朝世紀) 又西國凶賊乃次將藤原文元、佐伯是本等、討滅之日率類天、遁脫天未就誅戮須。狼心難變、䘍毒不消。近日又潜仁入伊豫國天、海道乃郡爾致害止聞⻝須事…

43-2 石淸水八幡宮に奉幣の宣命 朱雀天皇(第六十一代)

石淸水いわしみず八幡宮はちまんぐうに奉幣ほうへいの宣命せんみょう(第二段)(天慶四年八月 本朝世紀) 然るも驗久、東山乃賊首波去年被斬戮禮、南海乃魁帥波今夏就梟懸多利。是只掛畏支大菩薩乃恤賜倍留奈利となん。畏喜ひ賜布御祈乎母奉果り賜牟度須る…

43-1 石淸水八幡宮に奉幣の宣命 朱雀天皇(第六十一代)

石淸水いわしみず八幡宮はちまんぐうに奉幣ほうへいの宣命せんみょう(第一段)(天慶四年八月 本朝世紀) 天皇我詔旨度、掛畏岐石淸水爾御座せ留八幡大菩薩乃廣前爾、恐美恐美毛申給倍度申久、去天慶二年季冬より、東西乃國國仁凶賊群起天、姧謀多端久、萬…

42 空海に大師號を賜ふの勅 醍醐天皇(第六十代)

空海くうかいに大師號だいしごうを賜たまふの勅みことのり(延曆二十一年十月 扶桑略記) 琴絃旣絕、遺音更淸。蘭叢雖凋、餘香猶播。故贈大僧正法印大和尙位空海、鎖弃煩惱、抛却驕貪、全三十七品之修行、斷九十六種邪見。受密語者、滿於山林、習眞趣者、成…

41-5 六衞府送るところの釋奠の祭牲を定むるの勅 光孝天皇(第五十八代)

六衞府え ふ送おくるところの釋奠せきてんの祭牲さいせいを定さだむるの勅みことのり(第五段)(仁和元年十一月 三代實錄) (其の三)乾兎二頭を送らしむべき事 而今諸衞府、前祭一日之夕、送鮮兎、夜中造醢。豈合禮意。自今以後、潔淨乾曝、先祭三月、送…

41-4 六衞府送るところの釋奠の祭牲を定むるの勅 光孝天皇(第五十八代)

六衞府え ふ送おくるところの釋奠せきてんの祭牲さいせいを定さだむるの勅みことのり(第四段)(仁和元年十一月 三代實錄) (其の三)乾兎二頭を送らしむべき事 式云、三牲及兎、六衞府各一頭供之。又云、豆實兎醢五合。今撿、先聖先師、獨供兎醢、其餘不…

41-3 六衞府送るところの釋奠の祭牲を定むるの勅 光孝天皇(第五十八代)

六衞府え ふ送おくるところの釋奠せきてんの祭牲さいせいを定さだむるの勅みことのり(第三段)(仁和元年十一月 三代實錄) (其の二)牲代の魚色を定むべき事 式云、享日在諸祭之前、及與祭相當、停用三牲及兎、代以鮮魚。而今諸衞所進牲代物、或乾魚或果…

41-2 六衞府送るところの釋奠の祭牲を定むるの勅 光孝天皇(第五十八代)

六衞府え ふ送おくるところの釋奠せきてんの祭牲さいせいを定さだむるの勅みことのり(第二段)(仁和元年十一月 三代實錄) (其の一)鮮牲を送進すべき事 式云、三牲各加五藏。六衞府別各一頭供之。今案延曆格、所以令全體供者、以取其新合其禮法也。而式…

41-1 六衞府送るところの釋奠の祭牲を定むるの勅 光孝天皇(第五十八代)

六衞府え ふ送おくるところの釋奠せきてんの祭牲さいせいを定さだむるの勅みことのり(第一段)(仁和元年十一月 三代實錄) (其の一)鮮牲を送進すべき事 撿、太政官去延曆十二年五月十一日格云、祭禮之事、潔淨爲本。又割牲體明在禮法。然而頃年諸國進牲…

40 僧最澄に大師號を 贈るの勅 淸和天皇(第五十六代)

僧そう最澄さいちょうに大師號だいしごうを贈おくるの勅みことのり(貞觀八年七月 朝野群載) 道高者光榮自遠、德盛者號諡必彰。舊章攸存、眞俗未異。故天台大師最澄、遠渉重溟、深求一乘、引慈雲於西極、注法雨於東岳。世初知波利之平路。人誰著驕奢之美衣…

39 諸神に奉幣するの勅 淸和天皇(第五十六代)

諸神しょしんに奉幣ほうへいするの勅みことのり(貞觀八年四月 三代實錄) 去閏三月十日夜、應天門及東西樓觀、忽有火灾、皆悉灰燼。求之蓍龜、猶見火氣。自非神助、灾何消伏。宜令五畿七道、奉幣境內諸神。仍須長官潔齋、躬向社頭、敬以奉進、必致如在。 【…

38 八幡大菩薩宮に廬舍那佛修造を告げ奉るの宣命 文德天皇(第五十五代)

八幡まん大菩薩宮だいぼさつぐうに廬舍那佛るしゃなぶつ修造しゅうぞうを告つげ奉たてまつるの宣命せんみょう(齊衡二年九月 文德實錄) 天皇我詔旨止、掛畏岐八幡大菩薩乃廣前爾恐牟恐牟毛申給倍止申久、東大寺乃廬舍那佛波、佐保天皇御世爾、大菩薩乎智識…

37 天神地祇に賽報するの勅 仁明天皇(第五十四代)

天神てんじん地祇ち ぎに賽報さいほうするの勅みことのり(嘉祥元年七月 續日本後紀) 頃者、太宰府進白龜。撿之圖典、實合大瑞。自非神明靈應之化、豈獨致希代之貺。宜奠幣五畿內七道諸國天神地祇、賀彼賽報。 【謹譯】頃者さきごろ、太宰府だざいふより白…

36 神功皇后の御陵に奉告するの宣命 仁明天皇(第五十四代)

神功じんごう皇后こうごうの御陵ごりょうに奉告ほうこくするの宣命せんみょう(承和六年四月 續日本後紀) 天皇我詔旨良萬止恐美恐美毛申賜閇止申久、比日御陵乃木伐止聞⻝爾依天、差使天撿見爾實有氣利。因茲天恐畏己止無極、御陵守等乎波、犯狀乃隨爾勘科…

35 名神に奉幣するの勅 仁明天皇(第五十四代)

名神めいしんに奉幣ほうへいするの勅みことのり(承和三年七月 續日本後紀) 方今時屬西成、五榖垂穗。如有雨風愆序、恐損秋稼。宜令五畿內七道諸國、奉幣名神、攘灾未萌。其幣帛料用正稅。長官率僚屬、自親齋戒、祭如神在、必致懲應。 【謹譯】方今ほうこん…

34 妄に託宣を稱するを禁ずるの勅 嵯峨天皇(第五十二代)

妄みだりに託宣たくせんを稱しょうするを禁きんずるの勅みことのり(弘仁三年九月 日本後紀) 恠異之事、聖人不語。妖言之罪、法制非輕。而諸國、信民狂言、言上寔繁、或言、及國家、或妄陳禍福。敗法亂紀、莫甚於斯。自今以後、有百姓輙稱託宣者、不論男女…

33 雨を祈るの勅 嵯峨天皇(第五十二代)

雨あめを祈いのるの勅みことのり(大同四年七月 日本紀略) 頃來亢旱爲灾、水陸焦枯。若非禱祈、何濟斯難。云々。宜國司齋戒、依例祈雨。云々。 【謹譯】頃來このごろ亢旱こうかん灾わざわいをなし、水陸すいりく焦枯しょうこす。若もし禱祈とうきにあらざれ…

32-2 中臣・忌部に下し給へる勅 平城天皇(第五十一代)

中臣なかとみ・忌部いんべに下くだし給たまへる勅みことのり(第二段)(大同元年八月 日本後紀) 又、神祇令云、其祈年月次祭者、中臣宣祝詞、忌部班幣帛。踐祚之日、中臣奏天神壽詞、忌部上神璽鏡劍。六月十二月晦日大祓者、中臣上御祓麻、東西文部上祓刀…

32-1 中臣・忌部に下し給へる勅 平城天皇(第五十一代)

中臣なかとみ・忌部いんべに下くだし給たまへる勅みことのり(第一段)(大同元年八月 日本後紀) 據日本書紀、天照大神閇天磐戸之時、中臣連遠祖天兒屋命、忌部遠祖太玉命、掘天香山之五百箇眞坂樹、而上枝懸八坂瓊之五百箇御統、中枝懸八咫鏡、下枝懸靑和…

31 三論・法相各五人を度するの勅 桓武天皇(第五十代)

三論ろん・法相ほっそう各おのおの五人にんを度どするの勅みことのり(延曆二十二年正月 類聚國史) 緇徒不學三論、專宗法相、三論之學、殆以將絕。頃年有勅、二宗竝行、至得度者、未有制。自今以後、三論法相各度五人、立爲恒例。 【謹譯】緇徒し と三論ろ…